『フロー・カンパニー』(辻 秀一 著)を読んで
環境が激変する中で、いかに周りに振り回されずに自分の心がブレずにいられるか、ご機嫌でいられるかは大切な課題だと思い、改めてこの本を手に取った。コミュニティの仲間達とは絆を深め、楽しくかけがえのないグループだと思って欲しいので、「フローカンパニー」を目指し、自分にできることを見つけたい。
ストレス社会、今までの結界にこだわる社会から一転し、心を大切にする社会へ。「フロー」な状態は楽しく元気が出て、パフォーマンスも高く、それにふさわしい結果も得られる。そして、能力、才能に関係なく、誰でもどんな組織でもフローになれる。日本のため、未来のためにフローな組織を目指そう!というメッセージを送っている。激変の時代だからこそ、一人一人が元気で明るく幸せなフロー状態で、組織もフローでないと生き残れない。そこに警鐘を鳴らす本だと思う。
まず、多様性を受け容れること。1つのことに固執しないで人生を変えること。幸せになることを目指すとやるべきことが明確になる。個性を受け容れ、個性を輝かせる組織が輝く組織になると常々教えられ、そう信じて今がある。
状況がどんなに変化しても、その時に最適な状態を保ち、心が元気でいられる方法はいくつかある。その中で、「ありがとう」と心の中でいつも唱えると決めることは、実際にやっていることだ。言霊の大切さを教えられた時に「ありがとうございます」と日々口にする、字を書くことで良い方向に必ずなると信じてきたので、今も自然に実践していたが、フローになる方法だったと知り、一段と腑に落ちた。
フロー(快)で生きるとはこういうことか!と目から鱗の箇所があった。
「自分がハッピーでいると決めることは、いつでもできるはずでしょ」
パッチ・アダムス氏の言葉だ。どんな不快なことがあっても、自分は快で生きるという意思を選択する。環境や外的要因からの感情を押し込めずに出すことは、ありのままの自分を表現するのでいいことだと思っていた。だから「自分がハッピーでいると決める」という言葉はとても印象的だった。
道路に飛び出さない。歯を磨くなどと同じこと。そう考えると、フローでいることも意思の力がまず第一に来るなら、誰にでも出来ることと嬉しくなった。「自分の意思を大事にする」という考えを見直そうと思う。
フローを手に入れるには脳力を鍛えること。繰り返し、繰り返しすることで、スキル化して、脳のバージョンアップをする。1人1人の心にフローを起こして、「フロー状態」を創り上げていきたい。
「口に入れる食べ物で身体が出来るように、耳に入れる言葉で心ができる」
フローであるために大切な自分ツール(思考、表情、態度、言葉)の中でも特に大事なのが「言葉」であるというのは、日頃言葉を意識している私にとってはすごく共感した。これから今まで以上に言葉を意識して、自分はもちろん出逢った相手にとっても、良い言葉を使っていこうと決めた。
本書の中で私の好きなイチローについても記載があった。過去のこと、未来のことを聞かれた時に
「別に!いまするべきことをするだけです!」
いまに生きるとは、目の前にあるするべきことに注力することだと改めて気付かされた。フローな人が増え、フローカンパニー・フローコミュニティになれば、未来の組織、日本、世界のためになる。
「いますべきことをするだけ」
ここに集中することが、フロー理論の究極かもしれない。「いますべきことをする」ために、毎日の習慣を積み重ねていこうと思う。